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本当の気持ちと二重スパイ PAGE1

Penulis: 日暮ミミ♪
last update Terakhir Diperbarui: 2026-01-05 09:38:25

「――村井さん、ただいま」

「ただいま戻りました」

「社長、野島くん、おかえりなさい。ずいぶんお早いおも戻りでしたね」

 わたしたち二人が会社に帰ると、予想外に早い帰社に村井さんが目を丸くした。

「昼食も外で済ませて来られると思ってましたけど」

「うん。そのつもりだったんだけど、用件が思ってたより早く片付いたもんだから。今日も社食に行くことにした。――留守の間、何か変わったことあった?」

 わたしは彼女にそう答え、デスクのかたわらにバッグをドサッと置き、パソコンを起動させた。

 もっとも、社食へ行く前に平本くんをつかまえて話をすることになるだろうけれど……。忍には先に行って席を確保しておいてもらおうかな。

「ああ、会長がチラッと顔を出されてましたよ。あの記事のこと、会長も気にされてたようですね。社長が陽信出版へお出かけになったとお伝えしたら、『やっぱりそうか』とおっしゃってました」

「そっか。お父さんも気にしてくれてたんだ。村井さん、ありがとう」

「いえいえ」

「村井さん、他に何か変わったことはありませんでした?」

 忍も同じように、先輩である彼女に訊ねた。とはいえ、彼が訊きたいのは多分仕事に関することだろう。

「野島くん、あなたが訊きたいのは仕事のことでしょ? ちゃんと頼まれていたとおり、社長の決裁が必要な案件はリストアップしておきました。――社長、リストはこちらです」

「ありがとう、村井さん。助かるわ」

 村井さんは秘書席を立ち、わたしのデスクまでプリントアウトしたリストを持ってきてくれた。外出していた時間が短かったためか、決裁が必要な案件はそれほど多くない。

 わたしはさっそく、村井さんのパソコンから共有されたメールの添付ファイルを開き、内容の確認を始める。

「……あ、外は蒸し暑かったでしょう? 私、何か冷たい飲み物をお持ちしますね。お二人とも麦茶でいいですか?」

「うん。ありがとう! 野島さんは?」

「僕もそれで大丈夫です。ありがとうございます」

「分かりました。では、ちょっと失礼します。すぐにお持ちしますね」

 村井さんはそう言うと、給湯室へ向かった。

「……ねえ、野島さん。ちょっといい?」

 メールの返信をしながら、わたしはデスクまで彼を呼んだ。

「はい? ……何でしょうか?」

「わたしね、お昼休みに入ったら平本くんをつかまえて、話そうと思うの
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